いきなりですが先日、当て逃げされました。
天気の良い朝、僕はいつも通りジムに向かった。
ジムに向かう途中にコンビニで朝ごはんを購入しようと駐車場の空いたスペースへ向かったときだった。
「おや、なにやらこっちへバックしてくる車がいるぞ」
僕はすぐに理解した。
この車はもともとココにバック駐車しようとしていたんだな、と。
申し訳ないから譲ろうかと思い、車を停車するも相手は停まる気配はない。
そのまま下がり続け、僕の車にドーン!
降りてきたのはおじいさん。
「オイ、なんでオメーは人の車にぶつかってくるんだ!?そこは俺が停めようとしたんだぞ」
いきなり怒鳴ってくるおじいさんに僕は戸惑いを隠せない。
(いや、僕は停まってたからぶつかってきたのはそっちじゃ…)
すかさずおじいさんは続けた。
「ココはコンビニの土地で道路じゃないから警察はダメだ。電話番号教えるから保険屋にやり取りさせろ。」
よくわからないが、このおじいさんとこれ以上関わりたくないので電話番号を聞き、すぐに電話した。
「携帯は家に置いてきたから掛け直す。」
そう言って立ち去った。
それから数日、連絡はもちろんない。
その電話番号にかけると違う人が出る。
(あ、そうか、騙されたのか)
同じコンビニで買い物ついでに店員さんにこの話をすると、
「警察からの協力依頼があれば防犯カメラを開示できる。僕らは味方です。通報してきてください。」
言われるがままに警察署へ行き、事情を話すと親身に話を聞き、こういった犯罪が多いことを教えてくれた。
「僕らはいつでも味方だから。何かあったらまた連絡ください。今日中に資料を作成し、すぐに動きますから。」
なんて心強いのだろう。
警察に言っても適当にあしらわれると思っていた。
たしかに僕は当て逃げをされた。
騙されたと気付いて、すぐに通報しなかったことを正直に謝り事情を説明した。
たくさんの人たちが「大丈夫かい」「僕らは味方だよ」と声をかけてくれた。
それで十分だ。
一方でおじいさんはどうだろう。
僕に会いたくないなと、近くのコンビニを避けてこれから過ごすかもしれない。
そんな怒ってないから素直に謝ればいいのに。
僕は気持ちがほっこりしたから満足だ。
犯人が見つからなくたっていい。
この気持ちがあれば幸せだ。
せめて望むのは、この文章が少しでも多くの人に伝わって、少しでも犯した罪から逃げる人が減ること。
ここまで書いてからいうのもおかしいけれども、今回の事故はおじいさんが100%悪いわけじゃなかったのになぁ、と思う。
そこに向き合わずに逃げたのが悪かったんだよ。
自分は逃げずに向き合う人間になりたいな。
最後に、
コンビニの店員さん、
警察のお兄さん、
ありがとう。
あたたかい気持ちになれました。
本当にありがとう。