おはようございます.
この時期はまさに卒論発表の時期ですよね.
おそらくこの記事に行き着いた人は,卒論発表間近にしてプレゼンに不安を感じた人ではないでしょうか.
それもそのはず.卒論発表では,普段授業を聞いている先生たちに向かって自分が発表しなくてならないんです!
しかも質疑応答という恐怖の時間まで用意されています.
とはいえ,1日に何人もの発表を聞いている先生たちに少しでも良い発表をして卒論発表会をより良い時間にできるといいですよね.
本記事では,僕の研究室で発表練習をする中で,大事だと日々言われている12のポイントを教えたいと思います.
卒論発表に限らず,様々な発表で適応してみてください!
卒論発表を控えた学生に送るプレゼンで大事な12のこと
それでは,実際に発表をするまでの心構えと発表で大事なポイントを紹介していきます!
発表をする前の心構え
まず,卒論発表会というのは,同じ分野の先生たちは1日中かけてたくさんの学生の卒業研究の発表を見て質疑応答を繰り返しています.
正直言って,非常に疲れているため,クソみたいな発表をすると機嫌を損ねたり,最後の最後に厳しい質問を喰らい悪い雰囲気になることもしばしばです.
そんなことを頭に入れながら,しっかりと発表して先生たちの印象もよく,互いに勉強になるような時間にしましょう!
ちなみによくある問題は最初のタイトルスライドですね.
司会の先生に,「◯◯研究室の△△くん,タイトルは××です.お願いします.」
と,言われたのにわざわざ
「××と題しまして◯◯研究室の△△が発表させていただきます.」と同じ内容を繰り返す人がいて時間の無駄なので,司会に紹介してもらった情報は省きすぐに内容に入りましょう!
発表で大事な12のポイント
それでは,具体的なポイントを説明していきますね!
1.大きい声で聴講者を見て話す
まずは最低限これでしょう.
教室の隅々まで聞こえるような,大きな声で話しましょう.
マイクがある場合,ない場合でも対応できるように,しっかりとお腹から聞きやすい声を出す練習をしておきましょう.
また,下を向いて原稿を読むように話さないことも大事です.
重要な会議でも原稿を読む人に対しては,「じゃあその資料送っておいて」で,まともに聞いてもらえません.
しっかり顔を見て発表するようにしましょう.
2.場所をはっきりと示す
次に,画面の見て欲しい場所をはっきりと示すことです.
画面に映るスライドに関して説明をしますが,その説明は画面上のどこを示すのかはっきりさせましょう.
画面上で赤丸で目立たせるもよし,「画面右上の〜〜」と口頭で示してもよし,レーザーポインターや棒で直接示しても良いでしょう.
これは会場や雰囲気に応じて使い分けれるといいですね!
3.新聞や観測などわかりやすい図を用いる
次に,図の用い方です.
もちろん発表者のレベルが上がってくれば,自分で独自に綺麗なポンチ絵を完成させることが望ましいですが,卒論発表の段階で綺麗な図を作ることだけにかける時間はありません.
まずは,誰でも理解しやすいように新聞や既存の有名論文の図,観測結果の写真などを正しく引用しましょう!
4.現象と影響をそれぞれはっきり述べる
研究背景を示す上で大事なのは,実際の現象ですよね.
ただし,ここで勘違いして欲しくないのは,現象を明らかにするのが研究目的だとしても,その背景にあるのは.その現象によって生じる影響だったりします.
その研究の背景は現象そのものなのか,それによる影響なのか,もう一度考えはっきりさせましょう.
5.「予測」「評価」など言葉遣いに注意
同様に研究背景や目的では,言葉遣いにも注意する必要があります.
この目的は,「実験」をすることなのか,実験を「評価」することなのか,それにより「予測」することなのか,独自のモデルを「提案」することなのか.
言葉一つで研究の意味が変わってきますので注意しましょう.
6.データの出所を明確にする
発表初心者にありがちなのは,データの出典を明記しないことです.
このデータは,どこからきたのか.
これがわからないと,研究の根拠にならないこともあります.
信頼のあるデータベースから持ってきたのであれば,しっかりと明記することが信頼につながります.
7.大事な研究のレビューをはっきり示す
研究には,参考論文,既往研究のレビューが必要になります.
学部生のうちは,目にする論文数が少ないため,その分野の大して重要ではない論文をメインにレビューすることがよくあります.
こういう場合は,先輩や先生に聞き,自分にとって一番大切な論文がなんなのかはっきりさせ,そのレビューは正しく強調しましょう.
8.図は大きく説明をはっきりする
発表をわかりやすくするために,図を多く使うと思います.
しかし,図は一見わかりやすいようで,どの情報を読み取ればいいのか明示する必要があります.
何か図を出した時には,「横軸は〜〜を,縦軸はーーを表します.」「色は〜〜を表しています」など,先にどの情報を見ればいいか示してあげましょう.
9.クエスチョンのようなタイトルをつける
各スライドにはタイトルをつけましょう.
この時に起こりがちなことは,タイトルを体言止め,あるいは単語のみになることです.
これだと,このスライドのメッセージを伝えきれません.
メッセージを明確にするコツとして,タイトルをクエスチョンにすることです.
「〇〇は〜〜なのか?」のようなタイトルのスライドだと,このスライドはそれがどうか検証したんだな,と伝わります.
10.理系なら少なくとも一つは式を入れる
さらに,小難しい式を嫌って一切式の出ない発表も散見されます.
理系である以上,何かしらの計算や処理をしたものがサイエンスであるはずなので,最低でも一つは式をいれ,その理解・説明をできるようにしましょう.
最悪,時間がなくて発表スライドに入れない場合は,質疑用の別スライドを用意しておきましょう.
11.まとめでは目的と結論をはっきりさせる
さて,発表の最後にまとめを書きます.
しかし,ここまでくると多くの人は目的を見失っています.
結果が面白ければ面白いほど,「あれ,この研究はなんのためにあるんだっけ?」というような錯覚に陥ってしまいます
こんな時,まとめとして目的をもう一度言い,それに対する考察を述べてくれたらわかりやすくないですか?
12.科学は条件付きの決定論だと認識する
最後に,多い質問として「君のこれは絶対正しいのかい??」のような質問です.
このような質問をされると,多くの学生は「いや,そこまでは言えないのでは...」と弱気になってしまいます.
しかし,科学に条件はつきものなんです.
「今回のように〇〇の場合に限ると,そう言えます!」と言い切りましょう.
冷静に,正しく質疑には答えましょう.
まとめ
以上のような,ポイントを守ってより良い発表を意識してください!
また,大切なことを見つけたら追加していきますね!
それでは,発表を頑張ってください!